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rena's world story★a.n.r.r.y
第13章 お土産
……怖い、怖すぎる。
震え上がるほどの社名をさらっと口に出来ることもそうだし
そもそもこの男は、商社最大手の本部にいる超スーパーエリートだってこともそうだし
次元が違う。
住んでる世界が違う気がする。
……私、今までそんな男を……
「……全部声に出てるけど」
宙を見つめたままの私の前で、葵がひらひらと手を揺らした。
……確かに
心の中で呟いたはずなのに、自分の耳にも聞こえている。
「で?」
「え?」
「え?じゃねぇよ。
引くほどウザい尋問はいつから始まるわけ?」
「……え?
あの、い、今のがそうなんですけど……」
「は? どこがだよ」
「……根掘り葉掘り聞かれるの嫌でしょ?」
嫌じゃねぇよと言って葵がまた笑った。
……最近よく笑う気がする。
いや、別に笑わない人じゃなかったけど。
なんていうか……雰囲気が変わったような感じがして
「………」
やだな。
葵がカッコイイのは今に始まったことじゃないけど
こんなにもモヤモヤしてしまう。

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