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傾国の寵愛~初恋は熱く淫らにひそやかに~
第13章 伝え切れなかった気持ち
「―殿下」
 呼びかけると、ハンも眼を開いた。
「ああ、美しいな」
 折しも落日が西の空の端を黄金色に染める時間になろうとしていた。ハンの好きだという時間帯だ。巨大な夕陽が広大な宮殿の数々の殿舎を黄金色に染め上げている。
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