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アンバランスなsweet
第25章 繋がる気持ち

そのひたむきな告白に、手を伸ばせばすぐ届く…至近距離にいる紫乃を強く意識せずにはいられない。
真っ赤な完熟トマトみたいになっている紫乃。
雪みたいに色白な素肌が赤く染まり、季節外れの紅葉を散らしていた。
それは。
引っ込み思案な紫乃が俺の為に、勇気を振り絞った姿にほかならならない。
―――まったく、紫乃には負ける。
そんな紫乃へ向かって俺は腕を伸ばさずにはいられない。
この腕の中にギュッと閉じ込めずにはいられない。
躰を駆け巡った歓喜の感情に突き動かされるままに、俺は紫乃のその細い躰を抱き寄せた。
紫乃を嫌いになんてなるはずなんて無いのに。
何で、紫乃はそんな考えになってしまったんだろう。
あぁ、そうか―――だから。

