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アンバランスなsweet
第25章 繋がる気持ち

確かに、身代わりから始まる恋だってあるかも知れない。
でも、片桐さんのあの独占的な紫乃への態度は、どこか少し異常で。
片桐さんが、紫乃を亜子さんに塗り替えようとしているのを見ているのは辛かったし、何より俺が嫌だった。
―――なのに。
紫乃は、全てを分かっているのに、片桐さんを選ぶのだろうか。
「お前、本当にそれで良いのか。」
「うん。」
―――嫌だ!絶対、そんなの間違ってる。
「紫乃、お前、そんなの、間違って―――」
「私、わたしね、真くんに、聞いて欲しいことがあるの!」
珍しく紫乃が俺の言葉を遮るように、自分の意見を主張した。
引っ込み思案な紫乃が自己主張するのが珍しく、その真剣な様子に、俺は一旦言葉を引っ込めた。

