この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
あなたとの『愛』の続きを
第5章 ヒーローの正体
「さっき…葵ちゃんは副社長を竜さんと
呼ばれていました。
竜崎副社長、それは苗字では…?」
「竜崎…?」
「お前に、バラされるとは思っていなかったよ。新井。」
彼はカウンターにカードを出し
支払いを済ませてしまった。
「葵。話がある。来てくれるか?」
その真剣な眼差しに私はただ俯いた。
帰り際、優太郎君と奈央君に頭を下げると
二人はどこか申し訳なさそうに手を振り返した。
外に停めてあった車に乗り込んだ。
しかし、竜さんは一向にエンジンをかけようとはしない。
「竜…」
「蓮だ。」
私の声を遮り彼は言う。
「えっ?」
「竜崎 蓮。
俺の名前だ。
別に…隠していたわけじゃない。
すまなかった。」
「蓮さん…」
「蓮で構わない。」
そう言うとやっとエンジンをかけ走り出した。
車内は話さことなど思いつかなくてとても、静かだった。

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


