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第13章 同じキモチ

……軽快に話したつもりが
最後は、自分でも分かるくらい声が震えちゃってた。


『……理由、言えねぇの？』

「………」


私が答えないから、葵は軽く溜息をついて
少しだけ黙ったけど、暫くしてから口を開いた。


『お前が抱えてる何かが、俺のせいのような気がするから』

「………！」

『こっちの仕事、なるべく早く終わらせる。
それまで待っててほしい』


ぎゅうっと胸が痛くなる。

そんなこと言わせたいわけじゃないのに
困らせたいわけじゃないのに


「……真っ直ぐ、私のところに帰ってきてくれる？」


……って、私どこまで我儘なの！
イタイ女全開じゃないの！

だけど
分かってるんだけど
私は葵にとって特別なんだってこと、確認したくてつい聞いてしまった。

携帯を強く握りしめて、その返事を待っていると


『会社寄って、１つだけ用件済ませたら』

「………！」

『速攻逢いに行くよ』