この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
可奈さん
第5章 来訪者

「あ、えぇっと…、あの人が呼んでいるのを聞いていたので…。…馴れ馴れしくてすみません、もし嫌なら…」
「あの人?…あぁ、稔さんの事ね、そっか…」
「……」
2度頷いた可奈さんは「いいの、構わないわ、可奈さんで」と言って笑った。
稔さん…
「あの、俺拓也っていうんです、みんなにはタクとか拓也って呼ばれてるんで、もしよかったら可奈さんも名前で…」
「それじゃあ拓也さんでいい?」
「はいっ」
「若いお友達ができて嬉しいわ、よろしくね拓也さん」
おしぼりで軽く手を拭き握手を求める可奈さんの手を見て、俺も慌てて手を拭き、腿が熱くなるほどこすってから前に伸ばした。
「よろしくお願いします」
小さな手のひらは俺の手の中でふわりと縮み、細い指先は親しみを込めてキュッと握り返してくる。
「あの人?…あぁ、稔さんの事ね、そっか…」
「……」
2度頷いた可奈さんは「いいの、構わないわ、可奈さんで」と言って笑った。
稔さん…
「あの、俺拓也っていうんです、みんなにはタクとか拓也って呼ばれてるんで、もしよかったら可奈さんも名前で…」
「それじゃあ拓也さんでいい?」
「はいっ」
「若いお友達ができて嬉しいわ、よろしくね拓也さん」
おしぼりで軽く手を拭き握手を求める可奈さんの手を見て、俺も慌てて手を拭き、腿が熱くなるほどこすってから前に伸ばした。
「よろしくお願いします」
小さな手のひらは俺の手の中でふわりと縮み、細い指先は親しみを込めてキュッと握り返してくる。

