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第2章 ナナナノニ＠シツケノアト

「一応、好みは聞いてあるから
　口に合わないことはないだろう。食べようか」
「…え、ええ」

階下に降りるとテーブルには
色鮮やかな料理が綺麗に並べられていた。
予想外の品数にナナは驚いたあとで、顔を引きつらせた。

すでに取り分けられているサラダ、
――その脇に《アレ》が添えられている。

ナナのその「うわぁ」という表情に気付いた秋景は言う。

「…プチトマトは嫌いだ、
　と聞いていたからひとつにした」

鳳め、と口のなかだけで言い、
ナナは先程までとは全く違う甘えた声を出す。

「どうしても食べられないんだけどぉ…」
「…仕方ないな、お嬢様は」