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HOTEL・LOVE
第8章 香澄の夜、晴樹の夜
キッチンに立ち夕食の支度をしながら、
なんだか体が
ムズムズすることに気がついた。
・・なんだろう・・どうしたのかな・・・
下半身を中心に、なぜか
ざわざわとうずいてくる。
きっと・・
したい・・のだろう。
今日聞いた客の喘ぎ声、晴樹のつぶやき・・
それらがこの体を
揺り動かしているのだと自覚した。
先週したばっかりなのに、
またしたくなってる・・
明日の日曜は休みだから、今夜は
私から亮太にねだってみよう・・
トントンとリズムよくきざまれる
キャベツの音と包丁の音。
心地よく体の中に響いていく。
ベッドの上の私たちの動きもこんな感じかな・・
切り終えたキャベツを大皿に盛り終えた時、
ただいま、と
亮太の声が聞こえた。
「おかえりなさい。
今日は亮太の好きなメンチカツだよ」

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