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光と首輪、絡まる鎖
第9章 過去
「・・・賢児さん」
わたしは賢児さんの体を
きつく抱きしめた。
わたしがあの日、
光さんと居酒屋なんか行って
あんなに酔うまで呑まなきゃよかった・・・
お祝いなんて、どうでもよかったのに・・・
光さんに、会わなければ、よかったのに・・・
「賢児さんっ・・・ごめんなさい・・・」
わたしは泣きながら謝った。
謝ったって、
光さんに抱かれた事実は消えないけれど、
そのせいで賢児さんと別れることになったら・・・
と思うと、こわくてこわくて、
「ごめん、なさい・・・賢児さん・・・ごめんなさい」
何度も、謝った。
賢児さんはわたしをぎゅっと抱きしめ、
「もう俺以外の男には、指一本触れさせない」
そう言った。
「うん」
賢児さんがわたしと一緒に居てくれるなら、
それでいい。それが、いい。
わたしも賢児さん以外には
触られたくない・・・・・。

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