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約束~リラの花の咲く頃に~Ⅲ Love is forever
第10章 【対立】

これは、春陽が莉彩に仕えるようになって洩らした言葉である。大妃殿での生活が相当のプレッシャーになっていたのか、愕くべきことに、莉彩の宮に来てからは春陽の吃音は嘘のように直った。
莉彩の起居する宮は、女官たちも心を一つにして女主人である莉彩に仕えている。それは他ならぬ莉彩自身が大らかな心で彼女たちに接しているからでもあった。けじめはつけるけれど、無茶な要求はけしてしないし、時にはお八ツのお菓子の大盤振る舞いがあり、それが何より若い女官たちを歓ばせた。
莉彩の起居する宮は、女官たちも心を一つにして女主人である莉彩に仕えている。それは他ならぬ莉彩自身が大らかな心で彼女たちに接しているからでもあった。けじめはつけるけれど、無茶な要求はけしてしないし、時にはお八ツのお菓子の大盤振る舞いがあり、それが何より若い女官たちを歓ばせた。

