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約束~リラの花の咲く頃に~Ⅲ Love is forever
第9章 契り
後宮女官にとって、国王の眼に止まり、その寵愛を受けることは最大の栄誉であり、夢でもある。臨女官が国王殿下のお気に入りで―一部では既に夜伽を務め、寵愛を受けているという噂もある―、無断で出宮したことを咎められないばかりか、王自らの御意で莉彩を再入宮させたという事実に対して、他の女官たちは少なからず憤りを憶えていた。
その中にはむろんのこと、玉の輿に乗った臨女官に対しての嫉妬心が大いにある。