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約束~リラの花の咲く頃に~Ⅲ Love is forever
第16章 ♦Half MooN♦

「聖泰、そなたはこの玉牌が示すとおり、正式な王位継承者だ。そなたはいずれこの国の王となり、貧しい者たちを救う聖君となれ。そなたならば、この父を凌ぐ王となろう。死んではならぬ、聖泰、我が子よ」
徳宗は玉牌をそっと眠る我が子の手に握らせ、静かに語りかけた。
その二日後の夜明け、聖泰は両親に見守られながら、静かに五年の短い生涯を終えた。
聖泰の弔いは村人総出で行った。小さな骸を棺に入れる時、莉彩は最後まで号泣して骸に取り縋って離れなかった。
徳宗は玉牌をそっと眠る我が子の手に握らせ、静かに語りかけた。
その二日後の夜明け、聖泰は両親に見守られながら、静かに五年の短い生涯を終えた。
聖泰の弔いは村人総出で行った。小さな骸を棺に入れる時、莉彩は最後まで号泣して骸に取り縋って離れなかった。

