この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
暁闇
第20章 ほどけて
それでも、ようやく朝から夜まで一日中会えそうな日曜日を明後日に控え。
そろそろ帰ろうかと思い、会社を出たちょうどそのとき――――。
着信の音楽がスマホから鳴った。
確認すると、彼女からだったのですぐに出る。
通話をタップして
「あおいさ――――」
彼女の名前を呼ぼうとした。
でも、言い終わる前に
『翔悟くん、あのね……今から会えないかな……』
そう言われて。
「え?」
『それともまだお仕事中?』
「いや、今からちょうど帰るところで」
『……じゃあ、会える?』
「はい」
でも、明後日会うのに。
何か急用だろうか。
「あおいさんちに行けばいい?」
『……ふたりで話したいの』
「え?」
『だから翔悟くんちの方が……』
「……何かあったの? あおいさん」
俺の家にこんなふうに来たがるなんて、今までなかったのに。

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


