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片想いの行方 2
第15章 2人の絆

「………まったく。
どうしていつも、寒そうな格好してるの?」
………突如、後ろから
懐かしい、穏やかな声。
「もう、確信犯としか思えないぜ?」
「…………!」
その言葉で、ドクンと心臓が鳴る。
顔から手を外して、ゆっくりと振り返ると
私の肩に、スーツの上着がかけられた。
「去年のクリスマスよりはマシだけど、夜はまだ冷えるんだ。
女なんだから、体大事にしろよ」
「…………っ」
「………美和。 分かった?」
………艶のある、黒い短髪。
小さくて精悍な顔立ち。
息を呑むほどの、圧倒的なオーラ。
「……蓮くん……?」
放心したまま彼の名を呼ぶと
極上の微笑みを浮かべて
蓮くんは優しい瞳で私を見つめた。

