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やさしいキスをして?
第10章 番外編

『なっ…これ、どうしたのよ?!』
差し出されたそれは、あの日隠されたままになっていたはずの…私の筆箱の中身。
どうして倉田さんが…?!
もしかして、隠していた張本人って…??
『色鉛筆はお道具箱に戻してあるから、とりあえずコレだけ。渡すのが遅くなってごめんね。誰がやったか探すのに時間がかかっちゃって…だけどちゃんと反省してたから。今ごろは先生が、あの子達の親に連絡してる頃だと思うよ。』
『は…?!ちょ、ちょっと待って…!あの子達って?それに先生と親って…?!』
『悪いことは悪いって言わなきゃいけないから。このことは本人達から先生に話しに行って、親にも話すことを決めたんだって。』
ど、どういうこと?!
倉田さんは私がいじめにあってたこと、知っていたの?!
『…マドカちゃんが倒れた日、早退するマドカちゃんの荷物をまとめたのはあたしなんだ。その時、筆箱の中に石が入ってたから…』
『それで、そのこと先生にバラしたっていうの?!』
『うん、言ったよ。先生にも、マドカちゃんのお母さんにも。もしかしたらマドカちゃん…いやがらせを受けてるのかも知れませんって。』

