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やさしいキスをして?
第10章 番外編

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『マドカちゃーん…』
お昼休み。特にすることもなくて、テラスから校庭を眺めていると…ふと、誰かに呼ばれた気がした。
『………?』
一応辺りを見てみるけど、テラスには私一人しか居ない。気のせい…?
『こっちこっちー!下見て〜!』
……どうやら気のせいじゃなかった。
目線を落とした先には、グラウンドから手を振る倉田さん。ここ三階なんだけど。まさか、そんな所から話しかけてくるの?
『………』
『マドカちゃん、次の授業は理科室だよ。まだ行ったことないよね?一緒に行こうね!』
……は?
そんな用件を、今ここで?何考えてるの、あの子。校庭で大声を張り上げるもんだから、周りの人達からも注目を浴びているし。……信じられない。恥ずかしい人。

