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そのキスの代償は……
第12章 その後の二人
「すみませ~ん。ここにウーロン茶とオレンジジュースくださ~い」
湊君はそれから私の隣に座ったまま、こちらに気をかけながら、
いつもなら私がする諸々の事をさりげなくフォローしてくれた。
さっきといい、とても気の利く子だなと思ったら、
姉妹に挟まれている男一人の兄弟だということが分かり、
ブラコンの妹の言動に困惑していることを相談された…
それまでは…
女だからそういう役回りなんだと諦めていた。
でも、こうやって年下に気をかけてもらい、世話をされるのは…
恥ずかしい気持ちと、嬉しさの両方が入り混じるような感じだった。
解散してそれぞれがその場を立ち去り始めた時、素直にお礼を言うと
「僕、宴会仕切るの学生時代から得意なんです…
いつも、相良さんが気を配ってくれるから楽しめているのに気が付いて、
いつかゆっくり飲ませてあげたいなと思っていたんです」
口角を上げ屈託のない笑顔を向けられた時、
こんな誠実な人に不埒なあの人を重ねるなんて…
なんて失礼だろうと思った。
それと同時に、頑張れば見ている人はいるし、助けてくれる人もいる。
女だからと言って卑屈になることもなかったんだ。
その事実がうれしかった…
湊君はそれから私の隣に座ったまま、こちらに気をかけながら、
いつもなら私がする諸々の事をさりげなくフォローしてくれた。
さっきといい、とても気の利く子だなと思ったら、
姉妹に挟まれている男一人の兄弟だということが分かり、
ブラコンの妹の言動に困惑していることを相談された…
それまでは…
女だからそういう役回りなんだと諦めていた。
でも、こうやって年下に気をかけてもらい、世話をされるのは…
恥ずかしい気持ちと、嬉しさの両方が入り混じるような感じだった。
解散してそれぞれがその場を立ち去り始めた時、素直にお礼を言うと
「僕、宴会仕切るの学生時代から得意なんです…
いつも、相良さんが気を配ってくれるから楽しめているのに気が付いて、
いつかゆっくり飲ませてあげたいなと思っていたんです」
口角を上げ屈託のない笑顔を向けられた時、
こんな誠実な人に不埒なあの人を重ねるなんて…
なんて失礼だろうと思った。
それと同時に、頑張れば見ている人はいるし、助けてくれる人もいる。
女だからと言って卑屈になることもなかったんだ。
その事実がうれしかった…

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