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《番犬》が女に戻るとき...
第27章 デートですから
ポテトサラダ、パンプキンサラダ…
鮮魚のカルパッチョ、豚肉の冷製サラダ
ホタテのマリネ
グリーンアスパラガスのムース
長芋と明太子のマヨネーズ
フィジリパスタと鶏モモ肉のジェノバ風
…サラダだけで、まだ終わらない。
零の後ろについてそれらを皿に取り分けながら、茜からは自然と溜め息が零れていた。
「どれもこれも…聞いたこともない食べ物だ。私は本当に無知なんだよな…」
「……」
無知っつうか、貧乏人っていうか。
篠田が現れるまで、米とキャベツとささみ肉で生きてきたから無理ないか。
「ならむしろチャンスじゃない?片っ端から全部食べなよ」
「…なるほど」
「自慢の底無し胃袋で」
「だれが底無しだ(怒)」
片っ端からと簡単に言うが
ここにあるのはサラダだけではない。
スープに、パンも種類豊富。
「クリスマス仕様で、スイーツもたっくさん」
「ケーキは勘弁してくれ」
甘いものが苦手な茜だ。
目にも鮮やかなスイーツゾーンは、最後に悩むことにしよう。

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