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《番犬》が女に戻るとき...
第20章 暴かれる
「──いい加減にして」
言葉のでない茜の代わりに、零が諌めた。
零はいつの間にかハルクの真横にきている。
「君なんかが茜さんと同じ土俵にたとうなんて…ふざけてるね」
「フッ…キミの方こそ」
ハルクは襟元を掴まれたまま零に顔を向けた。
「──Why, ...oh sorry
Pam wyt ti yma? 」
ハルクの口から聞き慣れぬ言語が飛び出た、その時…零がハッと息を呑んだのを茜は見た。
「 Nid wyf yn gwybod a oes gennyt unrhyw bwrpas ai peidio.... Rwyt ti’n llwfrgi. 」
「……!!」
ガリッ
口の中の飴玉を噛んだ音。
ハルクは手の甲で茜の手を払い
そして彼を乗せた車は路地裏を後にしたのだった。

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