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びっちカノジョ 【1期目】
第3章 Scene.02
どれ程歩いたか分からない。
時々擦れ違う人たちがどこから来てどこへ向かっているのか分からない。
道路の脇に点在する建物から洩れる灯り。
煌々とした灯りに、電気は通っていると確信している。
洩れてくる話し声に、家族の団欒というものも存在しているらしい。
どうして自分がこんな風になって此処に居るのか分からない。
行く場所も無い。
目的も無い。
ただ脚を動かすだけ。
分からない。
ワカラナイ。
‘くぅ…’
分かっているのは、空腹感を感じ始めた事だけ。
かと言って、店があるのか分からない。
なにより、有ったとしても無一文。
あるのは、ショッキングピンクのイヤらしい水着と履いているミュール。
そして、エロボディ。
「…あっちに行けば…何か………」
擦れ違う人たちが来た方へと脚を進める。
フルフェイスの兜を被った男が運転するセダンと擦れ違う。
違和感がハンパないのは感じたけど、脚を止める事は無かった。
薄暗い道を進む。
「うっ…ウウッ………」

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