この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
あなたとふたり
第23章 タイムスリップ
「ごちそうさまでした」
私と優ちゃんは再度
斎藤さんへ深々と頭を下げた。
「遥香さん。いつでもここに来てね。
ホラ。優君の会社すぐ隣だから。
寂しくなったら会いに来るといいよ。」
ニコッと笑う斎藤さんの横で
大きく溜息をつく優ちゃん。
どうやら、私に会社までは知られたくなかったみたい。
二人は再度頭を下げ
斎藤さんの店を後にした。
「斎藤さん、いい人だね…。」
「だろ?俺、怒られたことねぇーよ?
仏みたいな人だよな…」
二人はフフフと笑いあい
どちらからともなく手を繋いで
またキラキラ輝く街並みを歩いた。
こんな幸せがずっと続けばいい…。
あの日の続きだったら良いのに。
3年前に戻りたい…。
でも、今まさしく
私達は3年前からやり直そうとしていた。
あの時の何も変わっていない。
タイムスリップしたかのように…
何も変わらないのだから…。

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


