この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
異常性愛
第26章 ならず者の食卓
突然、真美は私の頬にキスした。
私の頬に触れた、真美の頬の柔らかさが、様々なものを想起させた。
女性に臆病になることなどなかった私は、動揺している自分が何者か解らなくなった。
前を見たまま真美に聞いた。
『なんでキス?』
『ありがとうのキスです。』
『そう・・ありがとうか・・。
じゃ前のは?雪の日の。』
『前のは、
助けて のキスでした。』
『あぁ、そう
・・・助けて・・ね。』
『怒ってます?』
『や、そんな。
怒らないよ。うん。』
『よかった。』
『助けてのキスは効果あったかい?』
『はい。とても。』
『そりゃ、よかった。』
素直に良かったと思えた。
少しでも前を向こうとするのなら応援してやってもいい。
真美にはそういう、いじらしさがある。
ただ、ちょっとは私の気持ちを察してほしい。

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


