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第29章 相克

　　　
亭主と話をつけ、病院を出た私は駐車場に急いだ。
仕事が絡む話だけに早めに決着させたい。
真美に電話をかけた。
２回もコールしないうちに真美は電話に出た。

《もしもし、大輔さん？》

『ああ、真美ちゃん、
　先日はご馳走様でした。
　プランニング大変だったね。
　付き合ってくれてありがとね。』

《そんな、
　もうダメなのかと思ってました。》

『ダメなこと無いよ。
　いいプランさ。』

《そうじゃないです、
　もう声も聞けないのかと思って。》

『ああ・・・いや。でね、
　真美ちゃん、今から出られるかい？』

《はいっ、大丈夫です。》

『じゃ、そうだな、
　一時間後に森林公園で待ってるよ。
　バーベキューのベンチがあるだろ。』

《はいっ、わかります。》

『じゃ、そこで。』

《はぁい。》