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片想いの行方
第64章 片想いの結末
「…………っ」
思ってもみないド直球な言葉に
私は一瞬でフリーズする。
「……俺は、美和にずっと片想いをしてたから」
ヒメは穏やかな表情で、片手をポケットに入れると
キラッと光る何かを取り出した。
「お前を手に入れたいとか、その笑顔を俺だけに向けてほしいとか
そんな一方的な願いばかりだったんだけど」
「…………っ」
……ヒメ……?
鼓動が激しくなる。
胸がいっぱいで、ちょっと苦しい。
「お前が俺の想いを受け取ってくれたから、今は少し違うんだ。
これからもずっと傍で、美和を支えたい。
美和を、誰よりも幸せにしたい。
……これが今の美和への真剣な想い」
トップに星が光るネックレスを、ゆっくり私の首にかけると
太陽に照らされた髪をキラキラさせて
ヒメは私に微笑んだ。
「俺は、美和だけだ。
遠回りをした分、これからは大事にするから。
蓮の分も、俺がお前を守り続けるよ。
………約束する」

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