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第27章 ヒメの願い

泣きじゃくりながら話している間

アンナはあたしの頭を撫でながら、黙って聞いていてくれた。

そして、しばらく沈黙した後に……


「……美和。
私ね、美和に言ってないことがあるんだ」

「……えっ……？」


アンナの言葉で、あたしは顔を上げた。


「ヒメに口止めされてたから、言えなかったんだけど。
今の美和の話を聞いたら……もう伝えた方がいいと思って」


………？

ヒメの名前が出て、心臓がドキッと鳴る。

……ヒメが口止め……？

驚くあたしの顔を見て、アンナは優しく笑って話し始めた。