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第5章 幼い令嬢

少しして、ガセポと呼ばれるドーム型の東屋に、ティーセットが準備された。

甘ったるいケーキと、ほっとするような紅茶の香り。

給仕用のメイドは明らかに怯えていたので、屋敷に戻すことにした。

コレットが得体のしれない少年と二人きりになることに、最初はメイドも心配そうな顔をした。
しかしそれ以上に噂の方が恐ろしかったらしい。
最終的には元の持ち場に戻っていった。

コレットは一人で椅子に腰かけていた。

白い大理石で出来た柱の間から、庭園の様子が伺える。