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喘ぐなら、彼の腕の中で
第17章 この手を、もう一度


あ、あはは~ なーんちゃって
違うんだよね~沙月~~
いや、違うってわけじゃないでしょ~沙月~~


〜〜じゃあなんなのよ!!
って頭の中で1人漫才をしてしまうほどパニックを起こしている。


………待っていられないほど、莉央のことが大好きで

おばさんも翔ちゃんも、皆があなたのことを愛しているんだよって

それを莉央に分かって欲しかった。


だけど


“ 莉央を独占したい ”
“ 莉央のことが大好きなんです ”
“ 莉央が欲しいんです ”


「………!!」


どアホーーー!!

よく考えなくても、これじゃ単なる自己主張じゃん!
その後のフォローが大事だったのに、前に座る2人からすればだから何って感じじゃん!

親と兄に向かって、いきなりこんなこと連発すること自体間違ってる。
幼なじみってポジションが上乗せされてるとしても、いきなりこれは無いよ。


極めつけに………


” 息子さんを私にください ”


ひぃぃ~~~!
私のバカ~~~!!

なんでいつもこうなるのよ!
どうして1人で勝手に暴走しちゃうの?
自分が何をしてるか分かってる?


弁解すら無意味な状況。

私はもう口をパクパクさせるだけで、何も言葉にできない。

ど、どうしよう……!




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