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「冗談じゃないわよ、一緒にしないで」
第10章 嫉妬心は愛情の塊
「よく言うわね。第一、私がこうなったのも全部あんたのせいなんだから・・・」
「はぁ?何が俺のせいなんだよ?」
「だからあんたがーー・・っ・・・もう良い!何もない!」
「訳わかんねぇ。言いたいことあるなら言えよ」
「だから何もないってば」
「あっそ。」
煙草をふかしながら、携帯に目をやる。
赤いランプが点滅していたー・・ハンソンだ。
今から飛行機に乗り込むのだろうか?
“今は彼と連絡取りたくない・・・”
「ごめん柳沢。私寝る」
「寝ろよ。」
「夕飯時になったら起きるから」
「別に良い。軽く何か食べとく」
「本当に?」
「あぁ?一人暮らししてたんだから飯くらいは作れるよ。」
「じゃあ・・・よろしく」
今は誰とも喋りたくない。
こうなった理由を1から100まで柳沢に説明するのも気が引けるし、
だからといってアイツと喋っててもー・・自分が“発端”だと理解していないのだから何か苛々が募っちゃう。
こういうときは寝るしかないんだ。
寝てー・・・身体と脳を休める。
イヤな事なんて寝たら忘れるって言うんだからーー・・。
何度も自分にそう言い聞かせた。
アフターピルも・・・もう遅いし・・・。
子どもが出来てないことを今は祈る。

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