この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
Deep Emotion
第6章 友達

千佳ちゃんは年上だけど、施設で一番仲良しだった友達で、お互いに施設を出た後でもメールをしたり、こうして時々会ったりする。
今は病院で働いていて、毎日忙しいらしく、会うのは半年ぶりだった。
私たちは駅を出て数分の、チェーン居酒屋の個室に入った。
食べるものをいくつか選び、豊富なアルコール類のメニューから私はピーチミルクのカクテルを、千佳ちゃんは生ビールを注文した。
「あ、また自分だけ可愛いの頼んでる」
じと、と千佳ちゃんが睨む。
成人式のお祝いで初めて飲みに連れて行ってもらった時も、私はカシスオレンジを頼んで同じことを千佳ちゃんに言われた。
「こーゆーのしか飲めないの。ビールって苦いし…」
「あの喉ごしの良さが解らないなんて、お子様ー」
程なくピーチミルクと生ビール、枝豆や手羽先、鶏の唐揚げが運ばれ、私達は乾杯した。
「で、最近どうなの。メールで清掃バイトの他に家政婦始めたって書いてあったけど」
唐揚げを頬張りながら千佳ちゃんが訊く。私はここ最近の話をした。
清掃仕事のこと、住み込みでハウスキーパーをすることになった経緯、そして、数日前の門倉さんたちとの事を。
「ふーん、つまりキスされた数時間後に、その人の弟と…、ヤっちゃったんだ?」
「…どう思う」
もそもそと、私は手羽先をかじる。甘辛いタレが絡んでいて美味しい。
「えー、別にいいんじゃないかな?むしろそのキスだけの男ともシちゃったら?」
「…な」
なんか、すごいこと言ってるけど。
私の表情を見た千佳ちゃんが、くつくつと笑う。
「まあそれは冗談。澪が二股なんて不誠実なこと出来ないの知ってるし」
ごっ、ごっ、と喉を鳴らしながら千佳ちゃんはビールを飲みきった。
今は病院で働いていて、毎日忙しいらしく、会うのは半年ぶりだった。
私たちは駅を出て数分の、チェーン居酒屋の個室に入った。
食べるものをいくつか選び、豊富なアルコール類のメニューから私はピーチミルクのカクテルを、千佳ちゃんは生ビールを注文した。
「あ、また自分だけ可愛いの頼んでる」
じと、と千佳ちゃんが睨む。
成人式のお祝いで初めて飲みに連れて行ってもらった時も、私はカシスオレンジを頼んで同じことを千佳ちゃんに言われた。
「こーゆーのしか飲めないの。ビールって苦いし…」
「あの喉ごしの良さが解らないなんて、お子様ー」
程なくピーチミルクと生ビール、枝豆や手羽先、鶏の唐揚げが運ばれ、私達は乾杯した。
「で、最近どうなの。メールで清掃バイトの他に家政婦始めたって書いてあったけど」
唐揚げを頬張りながら千佳ちゃんが訊く。私はここ最近の話をした。
清掃仕事のこと、住み込みでハウスキーパーをすることになった経緯、そして、数日前の門倉さんたちとの事を。
「ふーん、つまりキスされた数時間後に、その人の弟と…、ヤっちゃったんだ?」
「…どう思う」
もそもそと、私は手羽先をかじる。甘辛いタレが絡んでいて美味しい。
「えー、別にいいんじゃないかな?むしろそのキスだけの男ともシちゃったら?」
「…な」
なんか、すごいこと言ってるけど。
私の表情を見た千佳ちゃんが、くつくつと笑う。
「まあそれは冗談。澪が二股なんて不誠実なこと出来ないの知ってるし」
ごっ、ごっ、と喉を鳴らしながら千佳ちゃんはビールを飲みきった。

