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だ〜いすき!
第3章 花火大会の夜は切なくて

* * *
……とにかく話を聞いて貰って誤解を解かなきゃ!
そう思っているうちに、再びようちゃんの胸に抱きしめられてしまった私。
ギュッと閉じ込められた腕の中で、華子の頭の中は、どうやって誤解を解いたらイイのか――そのことがぐるぐると頭の中を駆けめぐる。
空回りしたこの状況なのに、華子は上手く気持ちを口にすることが出来ないままで。
「……華子とは、ちゃんと恋愛しないまま…俺の我儘で結婚しただろ。
別れてからの修司の華子に対する執着が、更に酷くなってたことも心配の一つだったけど、華子の隣にいるのが本当に俺でイイのかって、」
だんだんと小さくなっていく陽輔の声。
その声に、自分よりも歳上で大人で。
いつも余裕があるように見えている陽輔だけれど、そうじゃ無いことを知る。
「俺、修司と同じになってないか?
華子が大事過ぎて……やり過ぎた」
……私、ようちゃんを不安にさせてたんだ―――…。

