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第5章 ウォーク イン クローゼット

その日は、午後から良斗と水野グループが経営するスポーツクラブでテニスをする予定だった。

桜子と良斗の更衣室は、プライベートルーム。

そこは更衣室といっても、室内はシックな茶系のインテリアで統一され、トイレやお風呂は完備されている。

更にソファや冷蔵庫、部屋の奥には広々としたウォークインクローゼットが備えてあった。

これでベッドがあれば、高級ホテルにも劣らなかったに違いない。


桜子が、クローゼットで白い半袖のウエアと、ピンクのスコートに着替えを終えた。

思ったよりスコートが短いせいで、裾を下に引っ張った。


「…こっちにおいで。」

良斗が手招きをし、桜子の腰を持って後ろ向きに自分の膝に座らせた。


「良斗…？」

良斗が桜子の腰を引き寄せ、身体を密着させた。