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第37章 夫婦と家族

山越さんが……



会場を出ていった――――…





残された…
私と…マサルさんは―――――…




…鈍く光るピアスを見つめていた――――…









私はゆっくりと立ち上がり…



最初に着ていた…半透明の襦袢を掴み羽織る――――…




「マサルさん……

大丈夫―――――――…？」






「――――――…ぁぁ…」











沈黙の中――――――…



私は、マサルさんを縛り上げていた縄を外す――――――…





マサルさんは…


自由になったにも関わらず…



同じ体制で――――…



俯いていた…











「ナツ―――――…


お前の方こそ…大丈夫か？」










聞き取り難かったが―――…




マサルさんの…気遣いが…




嬉しくて………







マサルさんの背中に………



涙を……落とした―――…