この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
淫と乱
第5章 ドロドロ
ヤケに明るい緑色をした体色。
ヌメヌメとした光沢を浮かばせるその姿は、まるでダンゴ虫。
体長十センチ程度の大きさのソレは、彼女のアソコから這い出ると、体液の跡を床に着けて這い回る。
そんなのが、部室の床の到る所を這っていた。
明らかに部員よりも多い数。
少なくとも、一人が二回以上産み出している量。
こんな異様な光景。
頬ばかりか、Tシャツが肌に張り付く程、全身にイヤな汗を掻いていた。
もう、あたし一人がどうこう出来る状況じゃなかった。
「だ、誰か……きょ…教頭……校長………理事長………」
とにかく、偉い先生に報告する事だけが頭を占めていた。
部室の扉を僅かに開けた儘で、踵を返した時だった。
「おやおや、先生。授業中なのに何処へ?」
部室の中の光景に集中していた余り、背後の気配に気付いていなかった。
「ちょ、ちょっと退いてっ。急用なのっ!」
いつもの強い口調で言葉を吐き出す。
立ち塞がるように佇むソイツの横を走り抜けようとした。
「まぁ、待ってくださいよ」
そんなあたしの腕を容易く掴んだソイツ。
その口調は、焦っているあたしの雰囲気を読む事も無く、物静かなものだった。
「ちょ、急いでるんだってばっ!」
しかし、ガシッとあたしの腕を掴んだ手は離れない。
「落ち着いて…話…しましょうよ」
「だ、だから、それどころじゃ……えっ?………な…な…に………」
ソイツの声に耳を傾けるんじゃなかった。
口を開いていれば、あたしの意識は瞬く間に無くなった。

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


