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第11章 戻らない時間

…ｺﾝ！ｺﾝ！

『用意できたか…
　玄関で待ってるから…』


『わかった…今いくね』


急いでｸﾞﾛｽを塗り
玄関へ向かう


『おまたせ』

『…行こうか…』


『いってきま～す』


家をでて
兄と二人で夕方の道を歩く

以前なら兄と無邪気に
ｺﾝﾋﾞﾆに行ったり

通学したり

そんな当たり前の事も
できなくなっていた


『ありがとうな…
　断らないでくれて』