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~散花~
第47章  魔物の栖

「ではさっそく、わたくしは調査を始めます。殿下にもご報告申し上げ、間者を余分に都合していただきます」

「ええ、頼んだわ。私の方は…」

「ちょっと…待ってください」

部屋から出て行こうとする加蓮を、玉蘭は呼び止めた。

玲利に手を借り寝台から降り立つ。

「その前にまず、芙蓉さまをこちらにお招きいたしましょう」

「琳夫人さまが、じかに尋問なさるのですか?」

「いいえ。ただ穏やかに、ゆっくりと、お茶でもご一緒できたらなと…」

加蓮と玲利が顔を見合わせた。

「わかったわ。何か、玉蘭なりの考えがあるのでしょう」

玲利が頷き、

「畏まりました。では趙夫人さまの御寮へ参上し、ご予定を伺ってまいります」

加蓮も要領を心得たように部屋を退出していった。




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