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~散花~
第47章  魔物の栖

がくがくぶるぶると震える医官を、玲利は呆れたように見下ろした。

「男のくせに、情けないわね。陰謀が怖いのなら後宮医官になんてならず、地方医をやっていれば良かったのよ」

「ふぇ~~」

「泣いている場合ではなくってよ。これは第一夫人さまのお命、ひいては天子さまの御子のお命に関わることなの。今さら何も存じませんなんて、通用するわけありません!」

「ひぃ~~」

「後々あなたには重要な証人になってもらうこともあるかもしれないわ。こちらから指示するまで今回のことは決して口外せず、居場所をはっきりさせておきなさい」

「ははぁ~~」

哀れな医官は、ほうほうの体で寝所を出ていった。




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