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~散花~
第2章 決意

「はじめまして。玉蘭さんのお母様でいらっしゃいますわね」
「は…はい…」
「今日は、玉蘭さんをお迎えにあがりました」
「「えっ!?」」
玉蘭と母が同時に聞き返した。
「お宅の娘さんは、私のところへ、お屋敷勤めの相談にいらっしゃったのですわ。とても親孝行な娘さんですこと。それで、ちょうど良い話がありましたので、さっそくご案内したいと思い参上いたしましたの」
「「ちょ、ちょっと待ってください!!」」
再び、玉蘭と母の声が重なった。
玉蘭は慌てて美女にささやいた。
「わたし、まだ家族の者には何も相談していないんです」
「でも、勤めに出る心積もりは以前からあったのではなくて? だからこそ今日、“身体診”にいらしたのでしょう?」
“身体診”というところを美女は小声で言った。
玉蘭は、下半身に込み上げるものを感じた。

