この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
毒舌
第3章 新生活のはじまり
いつの間にか
上野さんと坪北さんの話題は
香島さんになっていた。
「絶対彼女いるよね」
『なんであんなのがいいかね。理解に苦しむぜ』
恋愛する気がない私には
わりとどうでも良かった。
ぼんやり聞いていたら
目の前を
朝の痴漢おじさんが
横切っていった。
「!」
思い出してゾワッとする。
『おお。ちっさいオッサンじゃん。この辺に職場があるんだな』
こっちに気付かず
行ってくれて何より。
一気に食欲失せたけど。
「笠本さん大丈夫?なんか顔色悪いよ」
「なんか、朝会った痴漢がいたから……びっくりしちゃって」
「痴漢!?何それ。ちゃんと訴えた?」
会社に戻る道中も
痴漢の話題で
持ちきりになってしまった。

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


