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偽装結婚~代理花嫁の恋~
第1章 ★ 突然の辞職勧告 ★

そう、由梨亜は浩二を好きだった。愛しているという感情にはまだほど遠いかもしれないけれど、この想いは異性に対する特定の強い感情に他ならなかった。
思えば、浩二は立ち回りが上手かった。会社を辞めたのも何も由梨亜のように〝無能〟のハンコを押されたわけではなく、自分から率先して辞めたのである。ちょうどその頃、首切り対策としてはお決まりの〝今、自分から願い出て退職すれば、退職金を何パーセントか上乗せしてあげます〟という告示が出ていた。
思えば、浩二は立ち回りが上手かった。会社を辞めたのも何も由梨亜のように〝無能〟のハンコを押されたわけではなく、自分から率先して辞めたのである。ちょうどその頃、首切り対策としてはお決まりの〝今、自分から願い出て退職すれば、退職金を何パーセントか上乗せしてあげます〟という告示が出ていた。

