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half. ~Sweet blood~
第2章 同情と、優しさ…

それからルシアは一緒にベッドで寝るようになった。マスクを二重にしてだがな。なんでも、夜中に噛みたくなるとかなんとか。
生活に慣れてきたのか
「着替えが…欲しい」
突然言い出した、初めての頼み事だった。
「あと…」
「何だ?言ってみろ」
「俺がこれから家の事してやるよ」
「好きにしたらいい、必要なモノは揃えてやるから買え。連れてってやるよ」
ルシアを連れて大型のショッピングモールにきた。珍しいんだれうな、キョロキョロ辺りを見ながら付いてくる。やっぱり…ガキだわ。
まぁ、見られてるとも知らずにな。この容姿じゃしょうがないか、一見外人だしな。青い目なんか特に目立つ。
「決まったか?」
「どれがいいかわかんねーよ、多すぎて」
キッチン用品を見ている目は真剣で、手に取っては置きを繰り返す。
「なぁ、ルシア好きなのでいいんだぞ」
「分かってるよ、黙ってろ」
可愛くねーな。まじで…
レジに持っていくと時間をかけ選んだモノをキラキラとした眼差しで見つめる。
いや、これは可愛いな。
「見んな」
「はいはい」
雪斗の血がもっと美味くなるように、俺が料理作ってやろう。酒の味がする血はあんまり好きじゃねーんだよな。

