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第22章 歪む恋心

ぼくはただ、黙って殴られ蹴られる強羅君を見ていた。

「ヒーロー気取りで飛び込んで来といてこのザマかよ！」

「オラ、どけよ！あのオンナ連れ戻してテメェの目の前でマワしてやる」

イチタがドアに向かい、立ち塞がる強羅君を押し退けようとする。


「誰が行かせるかよ、バーカ」
彼は血まみれの顔で、イチタを真っ正面から睨み付けて挑発した。