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第17章 アイクとジル

アイクとジルは闇の中で産まれた双子だった。

親は居ない。

産まれながらに自分達が何なのか、何をするのか分かっていた。

驚異的なスピードで成長した二人は地上にでる。

初めて見た地上は、全ての生き物と自然が共存する美しい世界だった。
暗闇で成長した二人には、地上の光は眩しすぎた。

自然の摂理に乗ってその活動を停止した肉体から離れた魂を輪廻の世界に導く。

それが二人の与えられた使命だった。

ところが、幾年か過ぎると異常な魂が数を増やした。


「最近、妙に幼い魂が増えてない？」

さ迷っている魂の回収中にジルがふと疑問を口にした。

「ああ、なんかおかしいな…。」