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第20章 沙映子

それからも私は大地を陰で想いながら「友達」からはみ出ることなく日々を過ごす。


大友がベラベラ余計なことを喋りまくった結果、大地に少しの変化が訪れた。
今まで全く話さなかった彼女の事を少しずつ話すようになってきた。


大友は大地の彼女が来るとたまに会うらしく「真優ちゃん真優ちゃん」と鼻の下を伸ばして騒ぐ。
大地は大地でなんだかんだ満更でもないようで…


―――――ウザ。



「今度真優ちゃん来たら沙映子も来いよ、いい子だから」


……男の前で媚てるだけなんじゃないの？



「つーかなんでおまえが言うんだよ！」



大地の彼女なんて見たくもないし、彼女の話をする嬉しそうな大地も見たくない。



…男って本当に馬鹿だよな。
表面の可愛らしさにすぐに騙される。


そういう女が一番黒くて厄介なのに。