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「私が欲しいですか?お嬢様」
第24章 彩芽〜蘇る記憶〜
2人だけになった空間。
あたしはずっと外を
ぼんやり見ていた。
あたしの記憶…
「彩芽様、紅茶をお持ちしましょうか?」
颯太さんは気を利かせて
そう言ってきたけど
特に喉は渇いていなかった。
それよりも
少し1人になって
この話を自分なりに整理したかった。
「ううん。…少しだけ
1人にしてもらってもいいですか?」
颯太さんは一瞬
驚いた顔をしたけど
すぐに微笑み返事をした。
「かしこまりました。
では、何か用がございましたら
携帯でお呼びください」
そう言うと頭を下げ
部屋から去って行った。
1人になった空間。
パパの使っていた椅子に座って
聞かされた話を思い出していた。

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