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第24章 Lesson 健康診断

「まぁ…簡略的にご説明しますと…我が家は先ほどのメディカルとかも含めていくつか会社を経営してるんです…」

「はい…」

うっ…やっぱりヤナセって財閥の『御子息』なんだ…
急に言われてもむしろ納得してしまう。

「いわゆる…本家…分家とありまして…父が本家の長男なもので…」

「え…本家の長男…」

だからさっき…叔父様が『家督』って…。

ドックン…

妙な胸騒ぎがしてきた。

「私も幼い頃より色々と教育は受けて参りましたが、企業より医療の道の方が人のためになると思いまして…一応医師免許までは取得して…数年病院勤務もしておりました…」

「凄いですね…」

ヤナセもそういう時期があったんだ…。

「でも…自分でも思う事が何かとありまして…その時にラブカルチャースクールの存在を知り…勤める様になったんです…」

「そうなんですか…」

それまで重かった口調がラブカルの話しになると、少し明るく聞こえた。

ヤナセにとってもラブカルは凄く大事なんだろうな…。

「 先ほどの涼雅は…叔父の息子…私には従兄弟に当たります…家を継げる者は大勢いるんですが…」

言葉が消え…
ヤナセの口が閉ざされる…。

パッパァ〜！

遠くから聴こえたクラクションの音が、これから予測しえる事を知らしめてる様だった。