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ラブカルチャースクール 2
第29章 M Lesson 11回目
ドックンッ!

「へ… なんでも…ないです…」

なんて言葉でヤナセを誤魔化せる訳もなく…

「そうですか…ですが控え室から出てらっしゃった時から…胸元を庇われてる様でしたが…」

鉤状にした人差し指を口元に当てて、座った目でジトォ〜と胸元をガン見される。

ヤバイ…読心術で、心の中を読まれている!

正直に言っていいものか…
ナツの補習修了が掛かっているし、迂闊な事は言わないに越した事はない。

「ヤナセさん…次のレッスンなんですがぁ〜」

話題を切り替えようとした途端、ヤナセはスクっと立ち上がった。

「ヤナセ…さん…」

カツカツカツ…

無表情で近付いてきて、綺麗過ぎる顔故に正に彫刻が動いてるみたいに感じる。

「琴海様…お隣…失礼致します…」

あぁぁぁぁ〜!
またこのパターンかぁ〜!

「あ…いや…その…」

余りの迫力で反射的に、胸元で腕をバッテンに作り逃げ腰になった。
  
「琴海様…ナツから報告を…」

「え…ナツから…」

もうナツは既に胸を思いっきり吸った事も報告したんだ…。

呆然として構えた腕が下がるとヤナセは両手首を握り、左右に開いて…

「報告を…貰う予定なんで…おいおい分かるかと…」

「なっ…おいおいって…」

やられたぁ〜!

見事にヤナセの謀りに、嵌められてしまった。

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