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第10章 定期試験

あの日先生の部屋を飛び出してから、避け続けていた。

友達伝えで呼び出しはあったけど、無視した。

恥ずかしくて顔を合わせられなかったし、私もトシくんとのことで色々いっぱいいっぱいだったのだ。

「ここ、来週のテストでるからねー。」

「ええー」

先生の言葉にクラスが落胆の声をあげると、先生はメガネを押し上げながら笑った。

(あ、ちょっと意地悪な時の顔だ。)
課外授業の時のような笑みをたまにチラッと見せる先生の変化に、気づいている生徒はいるのだろうか。

(って、なに考えてんだろ、私…)

「ちなみに化学は最終日にあるんだから、みんな気合い入れて頑張れよー今回は難しいからな。」

「まじかよー」
「先生オニー」