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第1章 ９月の…旅行の後の話…

流石に早すぎるんじゃって思ったけど
なんか…判定する窓の所に
薄――くにラインが出て来て。

「みっ…、港斗ッ…これ…見てッ…
もしかしたら…赤ちゃん出来てるかも？」

『フライングですけど、なんか
陽性の反応ありますよね。説明書に
判別が難しい場合はもう１週間とか時間空けて
再検査してくださいってありますけど…』

でもそれだと…紫苑さんの結婚式までに
自分が妊娠してるかわからないし。

「どうしよう？…」

『紫苑も…そのつもりで
リモートで参加できる準備して
くれてるって言ってましたし。
今回は現地入りは遠慮させて貰いましょうよ。
どうせまた年末に淡路のマンションで
集まるんですからそこで会えますし』

キャンセルするなら早い方がいいし
疑わしいのならそのつもりで
こっちもあっちも動いた方がいいと
旦那さんが紫苑さんに連絡してくれて。

体調悪いんだったら妊娠してるって
前提で考えた方がいいから
来て貰って赤ちゃんに何か
あったりしたら責任の取り様もないし、
無理して来なくていいとあっちに
言って貰って内心ホッとしたんだけど。

その分豪華なお弁当を当日
テラスハウスに届けてくれるみたいで。

また結婚式ってほどじゃないけど
報告パーティーを淡路島の
双子の別荘を貸切にして１０月の
３連休の時にするつもりだから
東京は来れなくても淡路島なら
来れるんじゃない？って言ってると
紫苑さんの返事をこっちに教えてくれて。

『じゃあ、巴…。次の検査は
来週の土曜日の１３日にして。
陽性反応が出たらそのまま
産婦人科に受診しましようよ。
紫苑の結婚式は１４日ですし』

「そうだね…、土曜日も診察
して貰えるから一緒に行って貰えると
不安だし心強いから…嬉しい」

と…言う感じのやり取りをして…
生理の予定日の８日を迎えたけど
だるい感じが…増しただけで
その日は結局生理が来なくて
私はキチンと２８日型で生理が来るから
８日に来ない時点で……、
赤ちゃん…出来てるんだろうなって
言うのが…確信に変わりつつあって。