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魅惑~甘く溺れる身体と心。
第4章 蜜に溺れる身体。

 大好きな人に幻滅された。
 唯斗さんに、初めて会った男子に犯されて喘いだあたしは、とても汚いって思われたかもしれない。

 完全に嫌われた……。

 唯斗さんに拒絶されたのが悲しくて、あたしは嗚咽を漏らさないよう必死に唇を噛みしめることしかできなかった。

 そうしたら、あたしの頭上で呻るような声が落ちてくる。

「くそっ! 俺はあんな奴らのために手を出さなかったんじゃない!」
 ――えっ?
 唯斗さんは今、何て言ったの?

「唯斗さ?」
 自分の耳が信じられなくて顔を上げると――。
「んぅう……」
 直後に唇が塞がれた。
 口角を変えられて、より深く塞がれる。

 こんなキス、初めてだ。
 どうしよう、ただでさえ疼いている身体がさらに熱を持ちはじめる。

 唯斗さん……!!

 あたしは両腕を広い背中に回した。
 そうしたら、唯斗さんの熱い舌先が口内に滑り込んできた。

「っふ……あ……」
 上顎から歯列を通って下顎へ……。
 あたしの口内を唯斗さんの舌が蹂躙する。

「この胸も、触れたい思いをずっと我慢してきたのに――」
 耳元でぼそりと囁かれた声は、とても甘い。
「は、ひ……」
 言われてすぐ、あたしの口はまた強く塞がれる。
 そうかと思えば服の上から骨張った大きな手があたしの胸を包み込んだ。
 両方の乳首が摘まれて、あるいは親指の腹でくるくる回される。

「……は……ん」

 うそ。
 嘘、嘘!!

 あたし、今唯斗さんに触れられてるっ!!


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